上顎4前歯フルジルコニア(トリオスケース)

2021年01月25日

大阪市の歯科技工所、デンタルバイオビジョンの辻です。
このコラムは主に口腔内スキャンのケースを扱っていく中での気付きや、設計のコツ、トラブル防止策、最新情報などをコラム形式でお伝えします。

TRIOSケースです。上顎4前歯フルジルコニアクラウンのデザインをしました。
プロビジョナル形態を表示してデザインの参考にしたり、歯肉カントゥアーとの調和を考えたクラウンカントゥアーを意識しました。
プロビジョナルの重要性はアナログ時代から変わらずで、その役割は大きいですね。
メジャーメントグリッドを使えば、正確な数値として、左右の幅径や歯頸部から切縁までの長さを測ることができ、アナログ手技のような感覚的ではなく、数値的に左右をシンメトリーにデザインすることができるのはデジタルの強みですね。
アナログでは不可能な断面形状だって見れちゃいます。
ジルコニアディスクは以前と比べて、かなり多くのバリエーションがあり、症例によって使い分けが必要です。
このような審美ケースは強度はやや落ちますが、透過性の高いディスクを用いることと、シンタリング前のリキッド塗布やシンタリング後のアウターステインで色調のコントールをおこなえば、審美エリアでもフルジルコニアで十分綺麗に仕上げることができます。
この症例は4前歯すべて単冠だったので、試適なしの一発完成でセットできました。

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