スキャンボディのズレ(トリオスケース)

2021年01月19日

大阪市の歯科技工所、デンタルバイオビジョンの辻です。
このコラムは主に口腔内スキャンのケースを扱っていく中での気付きや、設計のコツ、トラブル防止策、最新情報などをコラム形式でお伝えします。

これはTRIOSで撮影した右上3ユニットスクリューリテインフルジルコニアケースです。前回のコラムのように口腔内で撮影したスキャンボディとインデックスモデルに立てたスキャンボディのデータとをdental system上で重ね合わせるのですが、その時に大きなずれ無く重なり合えば良いのですが、このケースは手前のスキャンボディ同士に上下の大きなずれがあります。
これはマズイですね。どちらかがずれているのでしょうが、これを見極めるのは至難の業です。
基本的にオートマッチング(手動もできますがかなり難しいです・・)なので、これで最終上部構造を製作する予定でしたが、レジンアップフレーム試適に予定変更です。
レジンアップであればもし合わなくても切断して再接続できますし、その時に再度口腔内インデックス採得するとか、スキャンボディを立てた口腔内スキャンデータを撮り直すこともできますしね。
ジルコニアフレームまで進めてしまうと、合わなかったときの対応に苦労します。
予防策としては、やはり印象用コーピングで口腔内インデックス採得する際に必ずレントゲンできちんと接続できているか確認するようにお願いしています。
それに口腔内スキャンデータも少なからずデータの歪みが生じることを念頭に置いておくべきでしょう。

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