2021年4月アーカイブ

単独スクリューリテインフルジルコニア(プライムスキャン)

2021年04月26日

大阪市の歯科技工所、デンタルバイオビジョンの辻です。
このコラムは主に口腔内スキャンのケースを扱っていく中での気付きや、設計のコツ、トラブル防止策、最新情報などをコラム形式でお伝えします。

右下大臼歯、シングルスタンドインプラントケースです。プライムスキャンのデータをply形式でデンタルシステムにインポートしています。プライムスキャンのplyデータはだいたいいつも黄色みが強いカラーですね。
このケースはインプラントプロビジョナルを先に同じデータで製作していて、形態、バイト、コンタクトの変更が全くなかったので、その時のデザインデータをそのままフルジルコニアに置き換えてミリング加工しました。
ケースによっては、最終上部構造用に再データ採得をおこうことなく、さらにデザインも大きな変更点が無ければ、プロビジョナルのデータをそのまま流用できるので、大幅な時間短縮になります。
口腔内スキャナーのケースで補綴を成功させるには、通法の印象採得から模型を作って作業するのとはプロセスが異なるので、アナログ術式のそれとは別のデジタルデータを扱うノウハウが必要になります。

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スクリューリテインフルジルコニア(iTero)

2021年04月15日

大阪市の歯科技工所、デンタルバイオビジョンの辻です。
このコラムは主に口腔内スキャンのケースを扱っていく中での気付きや、設計のコツ、トラブル防止策、最新情報などをコラム形式でお伝えします。

右下大臼歯のスクリューリテインフルジルコニアケースです。iTeroのplyデータはなぜかいつも他のplyよりも暗めのカラーなんですよね・・・デザインには支障ないのですが。
IOSデータで咬合位置関係がズレていないかどうかを判断するのはなかなか難しいのですが、デンタルシステム上で調整を加えることもあります。(調整量こそ差はありますが、かなりの割合で調整しています)
IOSケースはすべてセット後のフィードバックをいただいているので、調整を加えて製作した上部構造の方が、無調整または微調整でセットできていることが多いことがわかっています。
調整量はやはりテクニシャンとしての勘所です。デジタルが進歩しているとはいえ、アナログ時代に培った経験値もまだまだ必要ですね。

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上顎3本ブリッジケース(トリオス)

2021年04月05日

大阪市の歯科技工所、デンタルバイオビジョンの辻です。
このコラムは主に口腔内スキャンのケースを扱っていく中での気付きや、設計のコツ、トラブル防止策、最新情報などをコラム形式でお伝えします。

IOSでもマージンラインがきちんと読み取れるデータであれば、ブリッジ製作は可能です。ただ、デジタルデータにもひずみは生じるので、一概には言えませんが、天然歯支台の症例だとフルジルコニアで8ユニットブリッジくらいまでなら可能だと思います。(エラー要因はデータの歪みだけでなく、デザイン、使用するジルコニアディスク、ミリング加工精度、シンタリング焼成など様々な要因が考えられますが・・)
このような大臼歯ケースは連結部強度をしっかり確保しつつ、均一なエンブレジャースペースを設ける必要があります。ポンティック基底部は均等に顎提部と接触させることも数値設定をおこなうだけでできるので、やはりデザインはデジタルが早くて正確ですね。
咬合面の赤い点が対合歯と接触している部分です。ABCコンタクトを意識してデザインしました。
モデルレスであっても、高精度、無調整を目指しています!!

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